今回はヴィンテージランタンを集めていくと避けては通れないのが経年劣化とともに作られる「サビ」の問題です!!
ヴィンテージランタンはランタンの中でもやっぱり「自分でメンテナンス」していくという前提のもとで購入しないと思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあるかと思います。
自分でメンテナンスなんてできるのかな??っと不安になる方もいるかもしれませんが!

メンテナンスと言ってもランタン自体ものすごくシンプルな構造になっているのでなにも心配はありません!!むしろ慣れちゃったら特別に意識せずにメンテナンスが出来ちゃいます♪
今回はこのメンテナンスの中でも「サビの落とし方」についてご紹介したいと思います!!
そして使用するのが錆び落としでも有名な「花咲かG」を使ってみたレビューになります♪
目次
なぜ「花咲G」を使うのか?
まずなぜ今回は「花咲かG」を使うことにしたのか??というところからご説明したいと思います!
まずランタンのサビ落としで使える薬剤で有名なのが「サンポール」!これは安価で手に入ることもありネット上でもよく見かけるやり方です!
ではなぜ今回「サンポール」を使わなかったのかというと3つの理由があるからです。
サンポールを使わない理由
- 異臭 (サンポールは強酸性なので異臭がとにかく強いため室内では向いていない)
- 中和 (酸性に付けた場合中和させないと金属を溶かし続けてしまうから)
- 防錆 (防錆加工を別でしなくてはいけないという手間がある)
サンポールの場合、「強酸性」なので中学校の科学の実験でもあったかと思いますがものすごく「刺激臭」がしてしまうのです。
とくに僕の場合マンション住まいだったりするので室内でもベランダでもどちらにしろ簡単にはできません。

そしてもう一つ「強酸性」を使った場合必ず最後に中和作業をしないと永遠と金属を溶かし続けることになります。
また中和作業も何時間もかかるのでこれもかなりの手間になるし薬剤につけすぎてもランタンに負荷がかかってしまう。
それに最後の防錆加工をしなくてはいけないのも費用も時間もかかってしまうのでサビ落としだけにかなり負担があります。
以上の「異臭・中和・防錆」の3点問題をクリアにできるのが「花咲かG」だったので今回はこちらを使用することになりました!
ランタンのサビ落としには最適
サンポールを使わない理由を説明しましたが、実際に花坂Gがなぜこの3点の問題をクリアに出来ているのかをご説明したいと思います!
まずひとつ目の問題であった異臭・と中和に関してひとつの答えで解決できます!

ということは、異臭がすることもなく中和作業もする必要がなくなるということです!(この辺は後程の工程で説明します)

そしてもうひとつ「防錆」についてですが、花咲かGの場合最初から防錆効果もあるので漬けて水ですすぐことなくすぐに乾かせばそれで終了!!!
花咲かGのポイント
・中性タイプなので「刺激臭(異臭)」がしない!
・中性タイプなので「中和作業」の必要がない!
・防錆効果もあるのでランタンが長持ちする!
この3つのポイントを完全にクリアしていたので今回は「花咲G」を使用することにしました!
それではこれからその「花咲かG」の実力と作業の工程についてご紹介したいと思います♪
準備しておくもの
まずサビ落としする前に「用意しておきたいもの」がありますのでその点について作業前にご紹介しておきます!

① プラケース 価格:500~600円程度
今回僕はホームセンターなどで格安で売っている本などを収納するためのプラケースにしました。
このケースはランタンの数やサイズによってはもっと安いプラケースも販売されているのですぐに手に入れることができます!
注意ポイント
必ずランタン全体が漬かることができるサイズを選びましょう!
② 耐油製のゴム手袋 価格:200~300円程
液体が肌に触れないようにするためも必ず耐油製のゴム手袋をしておきましょう!別に耐油製じゃなくてもいいと思いますが念のため・・・
また薬剤が目に入らないためにも眼鏡もかけておくと安心です!
③ 真鍮ブラシと紙やすり 価格:合わせて800円程度
こちらはサビの度合いによっては必要のないものです。ただ薬剤だけでは落としきれないサビもあるため今後のためにも購入しておくと便利です!
真鍮ブラシは頑固なサビ取用として、紙やすりは真鍮ブラシでは届かない細かな部分のサビを落とすのに優れています!
あとは新聞紙(乾かすときに使います)とできたら、さらに防錆を高めるためにもKURE5-56(防錆剤)があるといいと思います!
必要なものまとめ
・花咲かG
・プラケース(ランタンサイズに合わせる)
・耐油製のゴム手袋
・真鍮ブラシと紙やすり(紙やすりは水に強いタイプのもの)
・新聞紙とKURE5-56
これらのプラケースとゴム手袋とブラシについては必ず用意してください!それ以外の新聞紙や551に関してはあったらいいというぐらいです!
あと必要なものと言えば「時間」ぐらいです!

これからご紹介するサビ落としもほとんど放っておくだけの簡単作業ですが、時間的には1日はかかります。(状態によっては7時間ほど)
【花咲かG】でサビ取りしてみた!
花咲かGはほとんど手間をかけずにサビをしっかりと落とすことができます!
初心者の方でも簡単にできるのでこれからご紹介する工程を参考にしてみてください!
① サビの状態をチェック!
まずサビを落とすにあたってランタンの状態から確認したいと思います!(サビの度合い)
今回サビを実際に落としてみたランタンは2つあります!!「BAT Nr.2850」と「FROWO Nr.55」の2つで検証してみることにしました。
ひとつ目の「BAT Nr.2850」ですが全体的にそんなにサビだらけだな~っていう印象は特にないのですが、よーくみるとやっぱり赤サビのところが結構あります!
トップのところをみるとヴィンテージランタンの良い味がでているサビっぽさですが結構赤茶色くなってますね!!
支柱の根本のところもこのまま放っておくといつかは穴があいてしまいそうなぐらいサビています・・・
支柱自体もそれなりにサビが出来上がっています。
タンク周りはまだ大丈夫ですがやっぱり赤茶色のサビがついています!
タンク内も見えずらいですが赤サビが付着しているのを確認しました。
そしてランタンガードのところにも結構ところどころ錆がついて赤茶色くなっています。
そしてこのランタンの中で一番ひどかったのがバーナー部分です。
この部分まではギリギリ!でもこの下が酷い状態でした…

そして、もうひとつのランタンは「FROWO Nr.55」ですが、これは写真だと分かりづらいかもしれませんが、こいつがも全体的にサビているランタンでした!
見た目ではこういった色なんじゃないかと思うかもしれませんが、このランタン実は現物を見ると全体がサビだらけで茶色く見えるだけなんです!
よーくみると分るでしょうか??
あるいみ黒サビ加工っぽさがありますが、持ってみると赤サビが手に付着するぐらいサビサビです!!!
ある意味この色もいいな~って思うところもありましたが、ここは実験としてすべて落としてもらいましょう!!
メモ
・BAT Nr.2850 サビ度合い
・FROWO Nr.55 サビ度合い

② 花咲かGを希釈して漬け込む!
まずランタンはこのままの状態で突っ込むのではなく、必ずパーツは分解できるところはしておきましょう!!
分解するといっても、蓋をとったり、バーナーの部分を取り外して芯を取ったりといったそのぐらいです!!(工具を使って分解する必要はありません!)
そして、グローブも必ず取り外して割れないように別に保管しておきましょう。(こちらはサビ取りしません)
それではまず、漬け込むためのプラケースにお湯を入れます(40~50℃のお湯を入れると効果的です)
そのあと「花咲G」使う量に合わせて原液を入れて10倍~20倍に薄めます。この薄め終わったら別に希釈した液体を入れておくと後程リンスとして使うことができます!(僕は面倒なのでしませんでした)

このリンスとして使う理由としては「さらに防錆効果を強める為」ということですが、僕の場合最後にKURE5-56を吹きかけたかったのでリンスまでは省きました!!
そしてランタンを漬けこむときですが、タンクを下にしてタンク内にしっかりと液体が入るように何回か方向を変えながら沈めていきます!!
漬け込んだあと希釈度合いによって時間は異なります!
処理時間の目安
10倍に薄めた | 軽いサビ | 5時間以上 |
10倍に薄めた | がんこなサビ | 12時間以上 |
20倍に薄めた | 軽いサビ | 10時間以上 |
20倍に薄めた | がんこなサビ | 24時間以上 |
③ すぐに錆が落ち始めた!
ランタンを液体に漬け込んでから1時間ほど経ったのでまずは様子を見ているとビックリしました!!
【開始から1時間】
若干だけど錆がだら~んっと下に落ちて行っているのが分かります!!

そしてさらに時間が経過し2時間後また見に行ってみると・・・
【開始から2時間経過】
なんかもうサビが液体全体に溶け出して見えづらくなってきました!!これはすごい!!

【開始から3時間経過】
どんどん落ちてる!!ここまでサビがついていたのかと思うとビックリしました!!

【開始から6時間経過】
もうここまできたら真っ黒になっていて中が確認できないぐらいサビが落ちていたのがわかりました!!

この時点で一度小さい方のFROWO Nr.55の様子を見るとほぼ錆が取れ切っていたのでブラシでゴシゴシ残りのサビをこそぎ落して、乾燥させることにしました。
もうひとつのBAT Nr.2850はバーナー部分のサビが落ち切れていなかったので翌朝まで放っておくことにしました!!
そして翌朝無事にBATのランタンもある程度サビがとれていたので、ブラシでゴシゴシ残った錆を落として、バーナー部分の真鍮ブラシでは届かないところを紙やすりで落としました!
④ 乾燥はしっかりと念入りに!
サビを落とすことができたらしっかりと乾燥させることが一番重要なポイントです!!
ランタンのサビ取りよりもしっかり乾燥させることが今後サビさせない重要な工程です。
この時あると便利なのが「乾燥機」です!!家などにある除湿器でも乾燥させる力があるのでそれで十分だと思います。
うまく風が当たるように調整して、約半日風を当て続けました。
除湿器や乾燥機がない場合には、しっかりと風通しの良い所に置いて乾燥させてください!
そして乾燥しきった後に、KURE5-56をランタン全体に吹きかけてさらに半日乾燥させてあげることでコーティングが更に強化されると思います!!
ここから更に半日乾燥させてあげるとKURE5-56のオイルっぽさもなくなりサラサラするのでこれで完了です!!!
どのぐらいサビは落ちたのか!?
ここが一番みなさんの気になるところだと思います!!
正直に申し上げて、めちゃくちゃ錆は落ちてピカピカの状態になりました!!
まずBAT Nr.2850から見てみましょう!!全体から比較できるように見てみましょう!
BAT Nr.2850 ビフォーアフター
【サビ落とす前】
【サビ落とし後】

そして次にトップの部分も見てみると・・・
【サビ落とす前】
【サビ落とし後】
次に支柱部分もチェックしてみます!
【サビ落とす前】
【サビ落とし後】

【サビ落とす前】
【サビ落とし後】
これ自分でも比較してこんなに取れたのかとびっくりしました!!完璧です!!完全にサビを駆逐することができました!!
その他タンク周りやランタンガードを見て分かる通りピカピカですね♪
【サビ落とす前】
【サビ落とし後】
【サビ落とす前】
【サビ落とし後】
ここまでサビが落としきれたということに感動しました!
FROWO Nr.55のビフォーアフター
もうひとつのFROWO Nr.55はどうだったのでしょうか?
【サビ落とす前】
【サビ落とし後】

今回かなり満足のいくビフォーアフターの結果となりました!
注意ポイント
・花咲かGは本来バイクなどのタンクのサビ落としの為に使うものです!色がついているランタンには注意が必要だと思います。
※必ず自己責任にて行ってください。
花咲かG まとめ
いかがでしたでしょうか??
強酸性のサビ落としの場合かなりの時間がかかったり手間がかかったりしますが、「花咲かG」のおかげでサクッとサビ落としをすることができました!!
もし今ランタンのサビで困っているということでしたら参考にしてもらえると嬉しいです♪